宇宙開発

(1)宇宙開発の歴史
(2)ロケット&スペースシャトル
(3)宇宙飛行士
(4)宇宙への進出
(1)宇宙開発の歴史

1200年ごろ最初のロケット?中国で兵器「火箭」発明。
18世紀末インドでロケット弾が使われる。
19世紀前半ロケット弾がナポレオン戦争をはじめとする様々な戦いに使用。
1897年ツィオルコフスキーが「ツィオルコフスキーの公式」を発表。
1926年ゴダード(近代ロケットの父)が世界で始めて液体ロケットの飛行を成功。
2.5秒間 12m/s で地上56メートルまで到達したそうです。
1942年フォン・ブラウンが世界初の誘導ミサイルV-2を完成させる。
フォン・ブラウンはドイツ出身だが、後にアメリカに亡命し、アポロ計画に携わる事になります。
1957年ソ連が世界最初の人工衛星スプートニク1号を打ち上げる。
1958年フォン・ブラウンのチームがアメリカ初の人工衛星エクスプローラー1号の打ち上げに成功。
1961年初の有人宇宙船ヴォストーク1号打ち上げ。(ソ連)
ユリー・ガガーリンの「地球は青かった」は有名ですね☆
1963年初の女性宇宙飛行士テレシコワが乗ったヴォストーク6号の打ち上げ。(ソ連)
テレシコワも「私はかもめ」という名言を残したそうです。
1965年アレクセイ・レオノフ宇宙飛行士が史上初の宇宙遊泳に成功。(ソ連)
1969年アポロ11号の、アームストロング船長らが人類初の月面着陸。(米)
"That's one small step for a man, one giant leap for mankind."
(ひとりの人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては大きな飛躍だ )の名言がある。
1981年初のスペースシャトル「コロンビア号」打ち上げ。(米)
1986年宇宙ステーション「ミール」打ち上げ。(ソ連)
1990年ハッブル宇宙望遠鏡打ち上げ。(米)

(2)ロケット&スペースシャトル

*ロケットが飛ぶ仕組み
 ロケット推進:
  外部から供給を受けずに内部から噴射して進む仕組み
  つまり、燃料と酸素がロケットには積まれていることになる。

*ロケットの種類:固体ロケットと液体ロケット
 長所 短所
固体ロケット 部品が少なく、構造が簡単で低コストでより大きな力がでる。 点火と消火が自由に出来ない。
液体ロケット 点火と消火が自由にできるため推力を調節できる。これによってロケットの進路の誘導が正確にできる。 構造が複雑になり、開発が難しくコストがかかる。

(このような燃料を燃やして推力を得るロケットを化学ロケットという)

*未来のロケット
 今までのような化学ロケットではない、非化学ロケットの構想があります。

電気ロケット イオンロケット
プラズマロケット
電気熱ロケット
物質をイオン、プラズマ化して電気や磁気を使って噴射する仕組み。電荷を帯びた物質は電場から力を受けて加速する。その勢いでロケットの後方にイオンを放射して推力を得る。高速にまで加速することが可能であるが、その加速時間は非常に長い。これはイオンが軽いためだという。なので地上からの打ち上げには使用できないが、宇宙空間での飛行に応用が期待される。小型のものでは人工衛星などの姿勢制御に実用化されている。
原子力ロケット
固体炉心ロケット コロイド炉心ロケット プラズマ炉心ロケット 原子炉の熱で推進剤(液体水素等)を加熱して噴射するしくみ。
パルスロケット 核分裂パルスロケット 核融合パルスロケット 小型の核爆弾を連続的に爆発させて推力を得る仕組み。
レーザー推進ロケット 地上等からレーザーを照射して、それを受けて推進する仕組み。
太陽帆ロケット 太陽風(太陽から出ている高速の粒子の風)を帆のよな物で受けて推進。
核融合ロケット 水素等の核融合物質を核融合させてそれを噴射して推進。
星間ラムジェットロケット 宇宙空間にある水素を取り込んで、核融合させる事によって推力をえる。
光子ロケット 物質と反物質は反応すると、高いエネルギーの光になる。そのエネルギーを利用して推進する。

*スペースプレーン:未来の宇宙輸送機
 主なスペースプレーン
 ニュー・オリエント・エキスプレス(アメリカ)
 スペースプレーン(日本)
  普通の飛行機の様に大気中では空気中の酸素を使って飛行する完全再利用型。
 センガー(European Space agency)
 ホトル(イギリス)

(3)宇宙飛行士

*宇宙での生活
宇宙での生活は通常2週間までだが、宇宙ステーションでは更に長期の滞在をする事もあるらしい。 睡眠 ベルトで体を固定し、地上と同感触をつくる。重力がないため、上下がない。そのため、基本的にはどこでも寝る事が出来るのだが、ふわふわ浮いていては落ち着かないし、体を壁等にぶつけるといけないので。ミットデッキと言われる四段のベッドで睡眠をする。睡眠時間は8時間だが、実際は6時間程度らしい。

*洗顔・入浴
シャトルにはシャワーも風呂もありません。重力がないので水は蛇口から”下”に落ちることなく、空間に飛び散る事になる。そのため、洗顔は消毒用アルコールで拭く。歯磨きも口の水は飲み込むか、タオルで拭く。

*トイレ
トイレは空気吸引による。

*食事
昔は味気ない宇宙食ばかりだったが、最近は多彩な宇宙食(250種)が登場している。宇宙飛行士は事前に献立を栄養面などを考慮しつつ作成する。

*人体への影響
宇宙では人体に様々な影響がでます。
ムーンエイス:無重力で体液が顔に集中し、顔がむくんでしまう。
宇宙酔い:頭が痛い、気分が悪い、嘔吐

*仕事
PS、MS、コマンダー、パイロット

*国際宇宙ステーション
日本も実験モジュール「きぼう」で参加。
無重力では熱対流が起こらない。比重の違うものもよく混ぜられる。など、地上とは違った環境で実験できるのです。

*様々な障害
放射線:人体や人工衛星に影響。人工衛星の故障の約20〜25%は放射線の影響。
スペースデブリ:軌道上を回っている人工物。数百m/sで飛んでいるため衝突するとかなり危険。宇宙飛行士が落とした手袋から廃棄された人工衛星など様々。

(4)宇宙への進出

*惑星地球化計画(テラフォーミング)
 火星が最も有力。太陽光を鏡のようなもので反射させ、光を火星にたくさん当てて気温を上げる。また、太陽光の吸収を多くするため、黒い炭素を撒き散らす。

*月面基地
 移住スーペースは地下に作られる。極付近に基地を建設。赤道付近だと、夜の間エネルギーの供給が出来ないし、地球と交信しにくいため。低重力での実験が行われる。

*宇宙飛行
 数十年後には普通の人も宇宙飛行が出来る?

  スペースシャトル次世代のスペースシャトル(2015)スーペースプレーン(2030)現在の航空機
一回の打ち上げコスト26億円/ton2.6億円/ton0.26億円/ton26万円/ton
打ち上げ失敗確立1/2001/100001/10000001/2000000
年間打ち上げ回数1010020001000000
Q.未来は何故安くなるの?
A.完全再利用できるから。
宇宙科学班のページへ